先日の事。
私の一番最初のお客様から、秋に虹の空へ旅立ったというご報告がありました。
学校に通っているうちから「資格取れた?取れたらお願いしたい」とお声がけくださっていたL君ママ。
年齢を重ねて、ヘルニアや様々要因を重ねて歩行困難なL君でした。
最初、お伺いした時には、吠えられたし、触られるのを嫌がってかぷっとやられたりしました。
歯がないので、痛くないんですけど(^_-)-☆
筋肉が極端にそげてしまっていて、後ろ足の踏ん張りが利かず、一人で立ち上がるのが厳しい。
正直、マッサージが役に立つだろうか と駆け出しの私は疑心暗鬼にもなりました。
安居院先生の「シニアには落ちないことが大事。現状維持は大切なこと」という言葉を思い出して、彼がすくっと立って、スタスタ歩くところを目指すのではなく、固まった筋肉をほぐして彼が日常を過ごしやすい手助けを頑張ろう と切り替えて。
L君は3回目位になると「あ、来たの?よろしくね」みたいな感じで、体を預けてくれるようになりました。嬉しかったなぁ。
ヘルニアもあるので、施術には特に気を付けて、ゆっくり優しく。時には温灸しながら。
L君も途中でウトウト。
ママが大好きで、ちょっとでも姿が見えなくなると「どこ行ったの~」と甘えん坊全開。
補助をしながら立ち上がるのを手助けしてあげると、1歩が踏み出しづらい状況にあったL君がママのそばに行きたい、おやつ食べたいのパワーも手伝ったのでしょうが、ゆっくり自力でそろそろと歩いてくれた時には、ママさんと一緒にキャアキャア。
L君のここの筋肉が硬いのはなぜだろうか。
別の要因の張りがこちらに出ているのだろうか。
効果的な手技はどれだろうか。
毎回考えて、授業ノートを見返して、時には安居院先生にSOSのメールを出して質問をして。
L君に教えてもらったこと、助けてもらったことは計り知れません。
虹の橋に渡ったご連絡をいただいて、お参りにおうちに伺いました。
L君の思い出話を、たくさんしました。
L君ママさんは「L君と過ごした日々に後悔はないのです。お互いに素晴らしい人生でした」と言い切っていて、ものすごくグッときました。
二人の断片ではあるけれど、日常に触れる機会をいただいてその信頼関係は素晴らしいものだと感じていたから。
L君ママはL君が大好き。
L君もママが大好き。
大好きだけど、甘やかさない。甘やかすけど、お互いのためを思ってというのがいいなぁとずっと思ってきたから。
ママさんは「L君の若いころ、ハンサムで走るのが大好きでビュンビュン走っていた頃もあるけれど、やっぱり最近のL君が一番かわいい」とも。これって凄い。
L君の介護を見聞きしてきて、言い切れるママかっこいい。
笑ったり、やっぱり途中でちょっとしんみりしたりもしたけれど、お話たくさんしました。
しましまの、最初のお客様がこんなに素敵なコンビだったことに感謝しかありません。
L君ママさんとはまたランチ会等いたしましょうとお約束。
かっこよくて、優しくて、素敵なLママさんとのご縁をこれからも大事にしたしましまでした。
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